住宅ローンはいつまでキャンセルできる?

住宅ローン契約後のキャンセルはできる?急な予定変更に違約金などはかかるのか?

無いようで意外とあるのが住宅ローンのキャンセルです。

進めてきた住宅購入自体をキャンセルして別の住宅にしたいということもありますし、住宅ローン契約を締結した後に、別のもっと金利が低い住宅ローンが見つかって、そっちに乗り換えたいということもあるでしょう。

また、急な転勤やリストラで住宅購入自体を見直すことも考えられます。

 

既に契約(金銭消費貸借契約)を締結した後でも住宅ローンを借りることはキャンセルできるのでしょうか。

そして、契約締結後の借入キャンセルには違約金などがかかるのでしょうか。

今回は住宅ローンをいつまでキャンセルできるのかを解説します。

 

住宅ローン手続きの流れ

既に住宅ローンの相談・申込をされている方であれば、ご自身が借入に至るまでの手続きのなかでどの段階にいるのかを知っておく必要があります。

この段階によって住宅ローンのキャンセル可否や難易度が決まってきますので、基礎となる手続きの流れを確認しておきましょう。

 

1.住宅ローンの相談

住宅ローンの借入手続きはここから始まります。

WEBから相談・申込される方の場合、事前審査に申込するまでの段階がこちらに該当します。

もちろん、ただの相談段階ですし、申込すら行っていませんので相談しただけなら違約金など無しで住宅ローンはキャンセルできます。

 

2.事前審査通過

銀行の窓口、もしくはWEBから事前審査に申込して審査に通過した段階です。

「審査」とは言っていますが、正式な申込書類の提出前であり、審査も仮の結果です。

住宅ローン申込では複数の銀行に相談して条件を比較するのが一般的です。

 

そのため、事前審査に複数行申込される方はたくさんいます。

事前審査に通過したとしても、実際の借入に至らずキャンセルされる人の方がむしろ多い位です。

銀行もそのことは良く理解しています。

 

事前審査も正式な申込や契約を行なう前の状況ですのでキャンセルできますし、そのことで違約金などが必要となることはありません。

 

また、銀行の事前審査通過の有効期限は3~6ヶ月程度が一般的です。

銀行ごとに有効期間は異なりますが、この有効期間は最長でも6ヶ月以内であるのが通常です。

そのため、申込人からキャンセルしなかったとしても、有効期間中に正式申込して審査に通過しないと借入できなくなってしまいます。

 

3.正式申込

住宅ローンは事前審査に通過すると次は必要提出書類を準備・提出して、正式に借入申込することになります。

正式申込では銀行に対する申込意思を示す申込書類に加えて、住民票、所得証明書、健康保険証、購入する住宅に関する資料などを提出する必要があります。

 

住宅ローンの正式申込はその言葉の通り、銀行に対して「正式」に融資を希望する手続きです。

そのため、一旦正式申込すると、その後のキャンセル可否ができるかに不安を感じることもあるでしょうが、キャンセルしても全く問題ありません。

 

あくまで正式申込は申込です。銀行から融資可否の結果も来ていません。

銀行から回答されていませんので契約なども成立しませんので、キャンセル料なども必要ありません。

 

住宅ローン手続きをいつまでキャンセルできるのかを確認する

 

4.本審査通過

正式申込後、2~3週間程度で住宅ローン審査に関する結果が届きます。

正式申込後に行われる銀行内部の審査を本審査と呼びます。

この本審査に通過すれば、実際に住宅ローンを借入できると認められたことになります。

本審査通過以降のキャンセルについては以降で詳細を解説いたします。

 

5.住宅ローン契約

正式審査に通過すると、次は住宅ローンを貸してくれる銀行と、借入する利用者が、住宅ローンの借入に関する契約を締結します。

これが「金銭消費貸借契約」です。

金銭消費貸借契約を締結時には契約書内で実際にいつお金を借入して、その後、どういった条件で返済を行っていくのかが決められます。

 

6.融資実行

金銭消費貸借契約に基づいて、実際に借入人の口座に銀行から住宅ローンの貸付金が入金されます。

これで、住宅ローン借入に関する手続きは終了です。

 

以降では、キャンセル可否、キャンセル料の要否に注意が必要となる「本審査通過後」以降の状況で、いつまでキャンセルできるかを解説していきましょう。

 

本審査後の契約可否は可能か?

結論から言えば、住宅ローンは本審査通過後でもキャンセルして問題ありません。

住宅ローンで実際に借入する場合の金利などの条件は本審査通過後に決まります。

銀行の住宅ローンで借入する場合の金利は、基準金利と優遇幅で以下のような仕組みになっています。

 

金利条件の決まり方

借入時の金利(適用金利)=基準金利―金利優遇幅

 

つまり、住宅ローンの条件は金利優遇をどれだけ受けられるかで決まると言って良いでしょう。

銀行のホームページなどで大きく紹介されている金利は、金利優遇を最大限受けられた場合の金利です。

 

しかし、審査結果次第で優遇幅は決まりますので、結果次第でそこまで金利優遇が受けられないこともあります。

 

そのため、住宅ローン検討中では、複数の銀行に申込・審査通過を得て条件を確認し、そして実際にどこの銀行から借入するかを決定するのが一般的です。

また、1行だけに申込したとしても、実際に銀行から提示された条件に納得できなければ借入しないケースも多々あります。

 

本審査通過後でのキャンセルは可能ですし、特にキャンセル料が発生するなどのペナルティもありません

 

この時、キャンセル方法は電話でも、電子メールでも構いませんので、銀行の担当者にキャンセル(利用しない)の意思を告げれば十分です。

特に、書面を提出するなどの手続きは不要です。

 

また、本審査通過後も、実際に借入できるための有効期限がありますので、特にキャンセルの連絡をしなかったとしても、3~6ヶ月程度(銀行によって異なる)が経過すると、住宅ローンの審査通過の権利は自動的にキャンセルとなります。

 

本審査後でも住宅ローンはキャンセルできる

 

契約締結後のキャンセルは可能か?

次に金銭消費貸借契約を銀行と締結した後のキャンセルについてです。

住宅ローンの手続き上、さらに法律上は金銭消費貸借契約を締結した時点で契約が成立しています。

つまり、住宅ローン借入の契約も成立していますので本来はキャンセルが出来ない状況になります。

 

しかし、大部分の銀行は「融資実行前」であればキャンセルに応じる対応をしています。

 

例えば、不動産の購入自体が見送りとなってしまうケースなど、そもそも住宅ローンの借入自体が必要なくなります。

そうなると住宅ローンを借入しても使い途がありませんので、本来予定していた住宅購入資金以外に使用できることになります。

 

しかし、目的外の使用は銀行が許可しません。

銀行にとって融資の資金使途は非常に重要です。

住宅ローンであれば、住宅購入などの許可された資金使途以外への使用は禁止行為にあたるのです。

 

そのため、銀行としても不動産購入自体が無くなったのなら融資は行いたくありません。

借入希望者から事情が伝えられれば、無理に融資を行おうとはしませんので、キャンセルに応じてもらえる可能性は高いのです。

但し、契約締結後のキャンセルには費用がかかることがあります。

 

住宅ローンは契約が成立(締結)した時点で、契約書に添付する印紙に割り印を行ってしまいますし、銀行の事務取扱手数料なども発生するのが通常です。

また、既に司法書士などの専門家も手続きを準備してしまいます。

そのため、契約締結後のキャンセルであれば、こういった費用の負担を求められることがあります(印紙は契約が中止となったことを税務署に伝えれば還付してもらえます)。

 

実際に契約成立後にキャンセルする場合は、できるだけ早めに銀行に伝えるようにしましょう。

銀行としても、契約を締結すると、融資日に間違いなく融資実行できるように内部手続きを進めていきます。

 

そのため、連絡が遅くなったり、融資日当日の連絡になってしまうと銀行に迷惑をかけるだけでなく、キャンセルに応じてもらえなくなる可能性もあります。

 

なお、銀行に対するキャンセルの連絡はメールなどでも可能ですが、間違いや誤解のないように直接口頭で相談する方が良いでしょう。

キャンセルする理由を説明したり、印紙や事務手数料などの負担についても確認する必要があります。

 

融資実行前なら住宅ローン契約をキャンセルできる可能性がある

 

融資実行後のキャンセルは不可

なお、融資実行後のキャンセルはできません。既に貸付が行われた以上、そもそも無かったことにすることはできません。

もし、住宅ローンが不要になるなどの状況変化が発生している場合、行うべき手続きは繰り上げ返済です。

一旦借入してしまったとしても、すぐに返済すれば利息なども多くはかかりません。

 

但し、借入した数日分の利息や、印紙代、銀行の事務取扱手数料などは負担しなければなりません。

 

不動産の売買契約には注意

以上の通り、住宅ローンは契約締結前であればキャンセル可能ですし、契約成立後であっても、融資が実行されるまではキャンセルできる可能性があります。

 

しかし、住宅の売買契約には注意が必要です。

 

通常、住宅ローンを申込する前には、住宅ローン特約付きの住宅に関する売買契約を締結しているはずです。

そして、住宅ローンの審査に落ちるなど、借入できなかった場合には、住宅ローン特約にもとづいて売買契約も解除され手付金も還付されることになっています。

 

問題はこの住宅ローン特約にあります。

 

住宅ローン特約は審査に落ちる場合などで住宅ローンが借入出来ない時に有効となる特約であり、住宅購入者の自己都合によって借入を行わなかった場合には適用されません。

そのため、審査に通って借入ができる状況となった後に、売買契約を解除するには手付金を放棄したり、別途違約金を負担する必要があります。

住宅ローンのキャンセルが出来たからと言って安心できるわけではなく、不動産売買の契約にも注意しておきましょう。

 

おすすめの住宅ローン

住宅ローンを借入する際におすすめの住宅ローンのご紹介です。もっと良い住宅ローンがないかとお探しなら是非参考にしてください。

 

三菱UFJ銀行のネット住宅ローン

三菱UFJ銀行住宅ローン13年連続1位

  • 大手都市銀行である三菱UFJ銀行の住宅ローン
  • 店舗数が多いので借入後の諸届け・相談も安心
  • ネット申込専用商品であり店頭よりも金利がお得
  • 13年連続で最も選ばれている人気NO1の住宅ローン
三菱UFJ銀行住宅ローン
4.95




☆三菱UFJ銀行のネット専用住宅ローン
☆13年連続で日本で最も利用されている住宅ローン
☆変動金利 0.475%(2022年1月現在)
☆3年固定金利 0.34%、10年固定金利0.74%(2021年4月現在)
☆申込手続きなどはネットで完結
☆7大疾病保障付き住宅ローン ビッグ&セブン<Plus>も利用できます

借入可能額(最大)

1億円

適用金利・手数料など

変動金利 0.475%、3年固定金利 0.39%、10年固定金利0.74%(2022年1月現在)

その他優遇など

7大疾病保障付き住宅ローン ビッグ&セブン<Plus>

 

住信SBIネット銀行

住信SBIネット銀行のお得なネット専用住宅ローン

 

  • 金利の低さでネット銀行No1の人気住宅ローン
  • 全疾病保証保険に無料で加入できるので安心・お得
  • 住宅ローン相談から審査、契約までWEBや郵送で完結できて来店不要

 

住信SBIネット銀行
4.98

★住信SBIネット銀行の住宅ローン
★業界トップクラスの低金利
★新規購入時の通期変動金利は0.32%(2023年5月現在)
★全疾病保障保険の特約を無料で利用できる

借入可能額(最大)

1億円

適用金利・手数料など

変動金利0.32%(借り換え時 0.299%) ※所定の条件を満たした場合の通期変動金利となります※掲載金利は最大金利引下げ幅時の適用金利です。審査結果によっては、表示金利に年0.1%上乗せとなる場合があります。

所要時間

申込から融資実行まで1ヶ月程度

その他優遇など

全疾病保障特約を無料で付加、一部繰上げ返済手数料無料

 

SBIマネープラザ

住信SBIネット銀行の対面で相談できる住宅ローン

  • 金利条件は住信SBIネット銀行のネット専用住宅ローンと同じ
  • 全疾病保障の無料加入ももちろん付加
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  • 住宅ローンは相談しながら借入したい方に最適

SBIマネープラザは事前予約必須です

SBIマネープラザ
4.9

SBIマネープラザ

★SBIマネープラザの住宅ローンサービス
★完全予約制ですのでまずはご予約ください
★ネット銀行の低金利を対面相談で利用可能
住信SBIネット銀行と同水準の低金利
全疾病保障特約を無料で利用できる

借入可能額(最大)

2億円

適用金利・手数料など

変動金利 0.41%、10年固定金利 0.53% (2021年7月時点)

所要時間

申込から融資実行まで1ヶ月程度

その他優遇など

団信・全疾病保障付(金利上乗せなし)

 

まとめ

住宅ローンはいつまでキャンセルできるのか、キャンセルする場合の違約金の有無や、キャンセル方法について解説しました。

住宅ローンは金銭消費貸借契約を締結する前であれば、いつでも自由にキャンセルできますし、違約金などのペナルティもありません。

しかし、一旦契約を締結した後になると、住宅ローンのキャンセルに問題がある場合あります。

 

但し、銀行によっては融資実行前であれば、契約締結後でもキャンセルに応じてもらえる可能性があります。

もし、キャンセルしたいなら、できるだけ早く銀行に伝えるようにしましょう。

 

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