住宅ローンは繰り上げ返済でお得になる

すまい給付金と住宅ローン減税の違いとは?失敗しない活用方法

住宅ローンの利用を考えていると、住宅ローン減税とすまい給付金という2つの制度のことを耳にすることもあるかと思います。

2つの制度はどちらも住宅ローンの負担を軽減させるものですが、減税制度の仕組みや概要は難しいので、具体的にどのような制度なのか知らない人も多いかもしれません。

住宅ローン減税とすまい給付金について、具体的な特徴や利用条件などについて解説していきます。

 

すまい給付金とは?

すまい給付金とは、消費税増税に伴う住宅購入者の負担を軽減するために政府によって作られた給付金制度・補助金です。

住宅のような高額の消費に対して増税でマイナスの影響を与えないように用意された住宅購入のための助成金と言えるでしょう。

 

すまい給付金は2014年4月から2021年12月までの期間実施され、消費税8%の間は最大30万円、消費税が増税されて10%になった後(2019年10月以降の住宅取得者)は最大50万円まで給付されます。

 

すまい給付金として給付される額は年収(実際には住民税の所得割額)によって異なり、年収が低い人ほど多くもらえるようになっています

これは消費税増税が収入の低い人にほど、生活に与える影響が大きいためと考えられます。

 

ただし、中古住宅を購入するなどで売主が個人の場合、消費税がかからない取引となるため「すまい給付金」の対象外になることに注意が必要です。

すまい給付金は消費税の導入に伴って導入された制度ですので、そもそも非課税となる住宅購入は対象外というわけです。

 

住宅ローン減税とは?

住宅ローン減税(住宅ローン控除と呼ばれることもあります)とは、住宅ローンを購入する人の金利負担を軽減するための制度です。

正式名称を「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除」と言います。

毎年年末の住宅ローン残高または住宅の取得対価のうち、どちらか少ないほうの金額の1%が10年間所得税の額から控除されます。

 

その際に所得税から控除がしきれなかった場合は住民税からも控除されます。

最大控除額が400万円(=40万円×10年間)とかなり大きな金額となるので、住宅ローンを考えている人は忘れずに手続きをするようにしましょう。

 

住宅ローン減税は、住宅ローンの借入期間が10年以上でないと適用されませんが、すまい給付金のように消費税がかからない取引であっても対象となる点は利用者にはメリット大きい給付金と言えます。

 

住宅ローン減税ってどういった制度?

 

すまい給付金の特徴

では、すまい給付金とはどういうものか、特徴や利用条件などについて詳しく確認していきましょう。

 

すまい給付金の給付額

すまい給付金は住宅を購入した人が収入(給料の額面ではなく「所得」になります)に応じて給付金をもらえる制度です。

すまい給付金は、収入だけでなく扶養家族の人数なども影響します。

具体的な給付額の目安は下記のとおりです。

 

消費税率8%時

収入額(所得)の目安※給付基礎額
425万円以下30万円
425万円超475万円以下20万円
475万円超510万円以下10万円

 

消費税率10%時

収入額(所得)の目安※給付基礎額
450万円以下50万円
450万円超525万円以下40万円
525万円超600万円以下30万円
600万円超675万円以下20万円
675万円超775万円以下10万円

(※扶養対象の家族が1人の場合をモデルに計算)

 

実際に住まい給付金でもらえる金額は扶養家族などによってかわるため、上記の金額は参考程度にしておきましょう。

 

国土交通省のすまい給付金のホームページで、ご自身の収入からいくらの給付額を得られるかをシミュレーションすることができるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

 

 国土交通省 すまい給付のシミュレーションはこちらから

 

すまい給付金を受けられる対象者

まず、すまい給付金の対象者について確認していきましょう。

  • 住宅の所有者であり、その住宅に自分で居住する人
  • 住民票で取得した住宅への住居が確認できる人
  • 収入が一定以下の人

(消費税8%時) 所得額の目安が510万円以下

(消費税10%時) 所得額の目安が775万円以下の人

  • 住宅ローンを利用しないで現金で払う人の場合は、年齢が50歳以上の人(ただし消費税10%時には所得額の目安が650万円以下の人という条件追加)

 

すまい給付金においても住宅ローンを利用するかしないかで条件が違ってきます。

住宅ローンを利用しないという場合には、上記の条件にあうかよく確認しておきましょう。

 

すまい給付金を受けられる住宅の条件

すまい給付金の対象になるには、取得する住宅にも条件が設けられています。対象となる住宅の条件は以下のとおりです。

 

◆新築住宅の場合

  • 床面積が50㎡以上
  • 住宅ローンを利用している場合 / 住宅瑕疵(かし)担保責任保険へ加入した住宅、もしくは住宅性能表示制度を利用した住宅など施工中に検査を受けている住宅
  • 住宅ローンを利用しない場合 / 住宅ローンの利用がない場合は、施工中に検査を受けていることに加え、フラット35Sと同等の基準を満たす住宅

 

◆中古住宅の場合

  • 床面積が50㎡以上
  • 売主が宅地建物取引業者であること(売主が個人の場合は対象外)
  • 住宅ローンを利用する場合 / 既存住宅売買瑕疵(かし)保険への加入など、売買時に検査を受けている中古住宅
  • 住宅ローンを利用しない場合 / 年齢50歳以上の人が取得する住宅(※消費税10%時には、収入額の目安が650万円以下という条件も追加)

 

住宅の条件は住宅ローンを利用するかしないか、さらに新築と中古で違ってきます。

特に中古住宅の場合は、売主が個人だという場合が多いですが、売主が個人の住宅は消費税が非課税となります。

 

すまい給付金は非課税の住宅は対象外となるため、売主が宅地建物取引業者か個人かを先に確認しておくことをおすすめします。

 

住宅ローン減税の特徴

次はすまい給付金に対して、住宅ローン減税について確認していきましょう。

住宅ローン減税は、住宅ローンを利用する人の金利負担を軽減するための制度で、毎年の住宅ローン残高の1%を10年間、所得税から控除するものです。

 

また、所得税で控除しきれない分に関しては住民税からも一部控除されます。

 

住宅ローン減税の利用条件などは下記のとおりです。

適用期日~2014年3月2014年4月

~2021年12月

最大控除額(10年間)200万円(20万円×10年)400万円(40万円×10年)
控除率、控除期間1%、10年間1%、10年間
住民税からの

控除上限額

9.75万円/年

(前年課税所得×5%)

13.65万円/年

(前年課税所得×7%)

住宅の要件・床面積が50㎡以上

・借入金の償還期間が10年以上

 

対象となる住宅が長期優良住宅または低炭素住宅などの場合は最大控除額が300万円(~2014年3月)、500万円(2014年4月~2021年12月)となります。

 

また、新築住宅だけではなく中古住宅でも対象となります。

ほかにも増築や一定規模以上の修繕や模様替え、省エネ・バリアフリー改修なども100万円以上の工事費用がかかる場合は住宅ローン減税の対象です。

 

注意したいのが、省エネやバリアフリーの場合、別のリフォーム減税が利用できるため、住宅ローン減税よりもお得になる可能性があります。

住宅ローン減税との併用はできないため、ご自身にとってどちらが得になるのかは良く確認をしておきましょう。

 

2つの制度は併用できるの?

住宅ローン減税とすまい給付金は併用可能です。

この2つの制度はどちらか一方だけしか利用できないというものではなく、要件を満たしていればどちらも利用することができます

住宅ローン減税と住まい給付金は消費税増税時の大きな助けになるため、対象になっている場合は両方の制度に申し込みをすることをおすすめします。

 

手続き方法ですが、すまい給付金の場合は簡単です。

郵送かすまい給付金申請窓口で手続きをしたあとに審査があり、約1~2ヶ月で給付金が支払われます。

ただし、住宅の引渡しを受けてから1年(当面は1年3ヶ月まで延長)以内に申請しなければ、給付を受けられないため注意が必要です。

 

一方で住宅ローン減税は少し複雑です。

対象となる住宅に入居した翌年の確定申告時に、税務署に必要書類を提出して申請をします。

申請時には、住民票の写し、残高証明書、登記事項証明書、請負(売買)契約書、給与などの源泉徴収票などが必要となります。

中古住宅場合は耐震基準適合証明書、既存住宅性能評価書、既存住宅売買瑕疵保険の付保証明書のうちのいずれか1点が必要です。

 

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 住宅ローン減税の手続き方法詳細はこちら

 

毎年このような手続きをしなければならないのは面倒だと思うかもしれません。

しかし、給与所得者の場合、住宅ローン減税は初年度だけ自分で行う必要がありますが、2年目以降は住宅ローンを借り入れしている銀行から送られてくる残高証明書を年末調整時に会社に提出するだけでよくなります。

 

最初の手続きが分かりにくい場合は、税務署などでの相談会に参加することも可能です。

 

まとめ

住宅の購入は消費税増税時には大きな負担となります。住宅購入者の助けになるべく作られたのが「すまい給付金」と「住宅ローン減税」の2つの制度です。

すまい給付金と住宅ローン減税は、戻ってくる金額も大きいので、住宅購入時の資金計画として重要です。

 

もらえると思っていたのに対象外となったり、予定していた金額より少なくなったというケースは避けたいものです。

そのためには、制度をしっかりと理解しておく必要があります。」

 

それぞれに適用となるかどうかの条件が決まっているため、自分は対象となるのか事前によく確認の上、手続き忘れのないように確実に申し込みをするようにしましょう。

 

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