住宅ローンを借入するのに頭金はどれだけ必要?家を買う前に知っておきたい基礎知識

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マイホームを買うと決めたら考えておくべきことがあります。

それは、住宅ローンをいくら借入できるのか、頭金としての自己資金をどれだけ用意しておくのかです。住宅購入を成功させるためには、資金計画が重要なポイントです。

 

住宅ローンでは一定割合の頭金を用意すべきという意見や、100%住宅ローンだけでも家が購入できる(フルローン)という真逆の意見も聞かれます。頭金が必要なのか、無くても良いのか、どちらが正しいのでしょうか。

 

住宅ローン借入を成功させるために、資金計画の重要要素である頭金を解説します。

 

 

住宅ローンの頭金とは?


まずは頭金の意味からご説明しましょう。

頭金とは、住宅を購入する際に、不動産購入代金のうち諸費用を除いて、住宅ローンを使わずに、自己資金で支払う金額のことを頭金と言います。

 

不動産購入代金は、住宅ローンと頭金で賄います。住宅ローンと頭金の関係を式にすると、以下のようになります。

 

不動産購入代金=頭金+住宅ローン

 

住宅を購入する際に必要となる諸費用は、基本的に自己資金で賄う部分となりますので、自己資金は、諸費用+頭金の合計が必要になります。

 

自己資金として用意した額のうち、諸費用を除いた額が、不動産購入代金に充当できる頭金の上限になります。

 

言い変えれば、頭金(上限)=自己資金諸費用となります。

 

具体例をあげてみましょう。自己資金を500万円用意している場合で考えます。

住宅を購入するにあたり、諸費用が100万円必要となったとします。この時、諸費用を支払った後に、手元に残る自己資金は400万円となります(500万円-100万円)。

 

つまり、住宅購入の際に、頭金として使用できる金額の上限は、400万円ということになります。もちろん、全額を強制的に使用しなければいけないわけではありませんので、400万円を上限として、このうち一部だけを頭金として使用することも出来ます。

 

 

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住宅購入の頭金は3割?


少し前までは、住宅を購入する際の頭金は「3割必要」と言われていたこともあります。つまり、3,000万円の住宅を購入するのであれば、900万円(3,000万円×30%)の頭金が必要ということです。頭金に加えて、さらに諸費用が必要となれば、自己資金は1,000万円程必要になってしまいます(諸費用100万円として)。

 

しかし、こういった自己資金3割は、今でも同じでしょうか?

以前に比べ、「バブル崩壊による不動産価格の下落」、「低金利」、「住宅ローン商品の変化」などもあり、不動産購入を取り巻く環境は大きく変わっています。

 

こういった不動産環境において、住宅ローンを借入するために、頭金がどれだけ必要なのかを感がえてみましょう。

 

 

 

頭金が必要となる理由


そもそも、なぜ頭金が必要なのかを考えておきましょう。

 

頭金は住宅ローンを借入する、もしくは住宅を購入するにあたって、前もって用意しておかなければいけない自己資金です。「頭金がなくて良い」なら、それに越したことはないでしょう。

 

最低限必要な頭金があると、それだけの貯金ができるまで、住宅を購入することができないということになります。頭金が無くても買えるなら、「欲しい家が見つかった時」が購入のタイミングとなります。

 

以下、頭金が必要となる理由を説明していきましょう。

 

 

住宅ローン審査に通りやすい


頭金を用意する最大の目的は、住宅ローン審査に通りやすくするためです。

 

住宅ローン審査では、「担保比率」も確認されます。担保比率(もしくは担保掛目/借入比率など)とは、不動産評価額に対して、住宅ローンがどれ位の割合になるのかを示す指標です。

 

仮に、不動産評価額100の時、住宅ローンを90借入すると、担保比率は90%になります。担保比率は小さくなればなるほど、銀行にとってリスクの小さい貸出ができるようになります。

 

頭金が3割の場合と言えば、100の住宅を購入する際に、住宅ローンの借入が70になるということです。この時、担保比率(担保掛目/借入比率)は70%になります。70%であれば、その後、住宅の評価額が下がったとしても、住宅ローンの借入人が支払えなくなっても、銀行としては不動産を売却すれば全額回収できる可能性が高くなります。

 

つまり、回収リスクが低くく、住宅ローンの融資審査に通りやすくなります。

 

 

住宅の選択肢が増加


頭金を用意する2つ目の目的は、購入できる住宅の選択肢が増えることです。

住宅を購入するにあたって、予算が多ければ多いほど、購入できる住宅の選択肢は増加します。

 

前述の通り、住宅ローンで借入できる金額には、担保比率など、不動産評価額も関係します。しかし、それ以上に「返済負担率」が重要となります。

 

返済負担率とは、年収から借入出来る住宅ローンの限度額を計算する方法であり、年収によって、借入できる金額が決まるという考え方です。

 

<関連記事:返済負担率の計算方法詳細>

 

年収が同じで、同じ金額の住宅ローンを借入できるのであれば、頭金を多く用意している方が、「金額の高い住宅」を購入することができます。金額の高い住宅を購入できるということは、それだけ購入できる選択肢が増加することになり、気に入ったマイホームを探しやすくなります。

 

 

返済総額を減らせる


頭金を多く用意すると、住宅ローンを借入した時の返済総額を減らすことができます。少し解りにくいかもしれませんが、同じ、3,000万円の住宅を購入する場合で考えましょう。

 

頭金が1,000万円あれば、住宅ローンの借入額は2,000万円で良いことになります。一方、頭金が0円の場合、住宅ローンの借入額は3,000万円が必要です。借入金利が1.0%であると仮定すると、1年目の支払金利は、前者が約20万円に対して、後者は30万円になります。

 

住宅ローンを多く借入した方が、毎年の支払い金利は高くなりますので、支払い総額も大きくなってしまいます。支払利息は、住宅ローンを借入するための費用であり、住宅を購入するための費用とも言えます。

 

同じ住宅を購入するなら、出来る限り費用は低く抑えたいですよね。頭金には支払利息を減少させる効果があります。

 

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最低限必要な頭金


住宅ローン審査に通りやすくするために、頭金を用意するというのは前述した通りです。以前は、住宅ローンを借入するのに、頭金を用意しておくのは必須の条件でもありました。2030年前であれば、購入する住宅価格の23割の頭金を用意するのが当たり前とも考えられていました。

 

しかし、住宅ローンを取り巻く環境は変わってきています。

 

以前、特にバブル期前後は、不動産価格も高く、住宅ローンの借入金利も非常に高かったのです。住宅価格は数割高価でしたし、現在、1.0%未満で借入できる住宅ローン金利が、67%にも上昇していました。

そのため、住宅ローンを借入すると、実際借入した額の倍近い返済が必要になることもあり、住宅ローンの借入額は、少しでも低く抑える必要があったのです。

 

しかし、現在は住宅ローンの借入金利も低くなっています。住宅ローンを35年間借入しても、金利負担は住宅価格の12割程度になります。

そのため、現在は、「頭金なし」で、住宅購入価格の全額を住宅ローンで借入することも可能になっています。つまり、住宅ローンの「フルローン」とか、「100%ローン」で借入することも可能になっています。

 

現在の住宅ローンを借入するにあたっては、絶対必要な「頭金」というのは無くなりつつあります。

 

 

返済できるかが重要


現在は、住宅購入価格全額を、住宅ローンで借入することも可能です。

住宅ローンのフルローンとか、100%ローンというのを聞いたことのある方もいるでしょう。この時、実際に購入価格全額を住宅ローンで借入できるかは、借入した額を支払えるかどうかに拠ります。

 

現在の住宅ローンの借入可能額においては、前述の担保比率(担保掛目/借入比率)よりも、返済負担率が重要となります。

 

返済負担率とは、年収から逆算して借入可能額を計算する方法です。仮に、年収500万円の方が、年間150万円の住宅ローンを返済する場合、返済負担率は30%(150万円÷500万円)になります。多くの銀行は、返済負担率の上限を3035%として設定しています。

 

年収と返済負担率3035%を前提として、返済可能額から借入可能額を逆算します。購入したい住宅が決まって、返済負担率から逆算した住宅ローンの借入可能額の差額から、必要な頭金は計算できます。

例えば、3,500万円の住宅を購入する場合で、返済負担率から計算した住宅ローン借入可能額が3,300万円であったとしましょう。このとき、頭金として必要な額は、200万円(3,500万円 ‐ 3,300万円)になります。

 

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貯蓄と購入はどちらが先?


住宅購入を目標として、無理をしないために「頭金」を貯めてから住宅を購入するという方は依然少なく無いでしょう。頭金の目安を、漠然と13割程度を目標として、貯まるまで買わないという方もいます。

 

一方、いずれかの時期で住宅を購入するのなら、早めに買った方が良いという意見もあります。先に頭金を貯めてから買うのか、先に買ってしまって、住宅ローンとして支払うのが良いのか、どちらがお得に購入方法でしょうか。

 

先に頭金を貯めるのか、先に購入してから、住宅ローン返済が良いのか答えはケースバイケースですが、頭金を貯める期間と年齢で異なってきます。

 

住宅ローンを借入するのに最適な年齢というものもあります。通常、借入しやすい年齢は30歳台前半から40歳までが借入しやすい年齢となります。

 

<関連記事:住宅ローンと年齢の関係>

 

年齢20歳台は、年収もまだ低めであることが多く、貯蓄も難しいということが多いでしょう。そのため、年収が増加し始めた30歳台になってから貯蓄を始めて、十分な頭金が出来てから、住宅を購入しようとしていては、最適な年齢を過ぎてしまうこともあります。

 

頭金を貯めるのに時間がかかった結果、住宅ローンを借入できなくなる、もしくは、借入した住宅ローンの返済が難しくなってしまっては本末転倒です。

 

頭金が先か、フルローン・100%ローンで購入するのが先かは、住宅を購入する年齢から考えるのが良いでしょう。最適な年齢から考え、時には、頭金に固執せず、住宅購入時期を決定するのも大切です。

 

 

頭金に固執するデメリット


頭金を貯めることに固執していると、住宅を購入し、住宅ローンを借入する最適な年齢を過ぎてしまうことがあります。年齢の大切さは、先に説明した通りです。

 

しかし、頭金に固執するリスクには以下のようなものもあります。一応、知っておいた方が良いでしょう。

 

・住宅の価格が上昇するリスク

・住宅ローン金利が上昇するリスク

・良い住宅が見つからないリスク

 

住宅を購入する場合、不動産価格や、住宅ローン金利は重要な要素になります。

 

頭金を100万円貯めている間に、住宅価格が200万円上昇したのでは、むしろ損になってしまいます。住宅ローンの借入金利が上昇してしまうのも同様です。

 

住宅を購入するにあたっては、頭金を貯めることも重要ですが、それ以上に、住宅を購入するタイミングを意識しておく方が重要です。

 

 

支払賃料も計算に含める


頭金を貯めるまで、住宅ローンを借り入れしないとすると、その間は賃貸物件に住み続けるという方もいるでしょう。

 

しかし、賃貸物件に居住している期間の賃料が費用であることは意識しておく必要があります。賃貸物件に居住しながら、頭金を貯める場合、賃料を支払ったうえで、それとは別に貯蓄しないと頭金は貯まりません。

 

住宅ローンを借り入れすると、賃料の支払いがなくなり、住宅ローンの返済のみに一本化されます。追加的に頭金を貯蓄する必要もありませんので、むしろ支払いが楽になることもあります。

頭金を貯めてから買うのではなくて、買ってから、住宅ローン返済として支払った方が良いということもあります。

 

さらに、現在は、住宅ローン控除もあります。住宅ローン控除というのは、年末時点に住宅ローン残高がある方が、年間の所得税・住民税の一部を還付してもらえる制度です。

頭金を貯蓄しているだけでは、税金負担は変わりません。住宅ローンを借り入れしてから活用できる節税方法もありますので、知っておいた方が良いでしょう。

 

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住宅購入の頭金平均額は?


住宅金融支援機構が住宅ローンのフラット35で借入した方を対象にしたアンケート調査に「フラット35利用者調査」があります。こちらの2016年度調査から、全国で住宅ローン(フラット35)を借入した人の平均的な頭金の額が解ります。

 

2016年度、フラット35を借入した人の頭金の平均額(全国調査)は472万円です。それに対する、全国的な住宅ローン借入額の平均は3,012万円ですので、自己資金はおおよそ1割強ということになります。

 

それに対して、首都圏の自己資金平均額は504万円であり、近畿圏は462万円です。

首都圏は、住宅価格も高額となりやすいため、比例して自己資金も高くなってしまう傾向にあります。

 

 

まとめ


住宅ローンを借り入れするのに、最適な頭金の額を整理しました。

2030年ほど前は、購入する住宅価格に対して、2030%程度の頭金を求められていました。しかし、最近は住宅ローンの低金利化もあり、頭金を用意せずに、フルローン・100%ローンで、全額借入することも可能です。

 

頭金をどれだけ貯めるかは、どれだけ住宅ローンを借り入れできるのかと、住宅ローンの借入に最適なタイミングから考えるのも大切です。

 

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