借入目的・資金使途で銀行融資の可否が決まる!?知らないと危険な意外な事実

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中小企業経営者や、経理・財務、個人事業主に知って頂きたい情報です。

「借入目的で銀行融資の可否が決まる」なんて大げさ、そんなはずが無いと感じるかもしれません。銀行の審査では「返済できるかできないか」を判断するもので、借入目的って、「そこまで重要?」と疑問に思いますよね。しかし、借入目的(もしくは資金使途とも呼ばれます)は銀行の融資審査に非常に重要です。

借入目的の重要性と、審査に通る借入目的・準備方法をご説明します。

 

 

銀行は借入目的を重視


企業や、個人事業主が、事業資金を調達する場合、銀行融資を受けたり、ノンバンクからの借入(ビジネスローン)や、ファクタリングを利用するといった方法があります。そして、これらの融資審査のポイントは、それぞれで大きく異なります。

その1つが「借入目的・資金使途」です。ビジネスローンや、ファクタリングでは、それほど借入目的を重視しません。ビジネスローンや、ファクタリングは、数値的な「返済能力」・「信用力」を重視します。

 

銀行に借入申込した場合も、返済能力・信用力を厳しく調査・分析します。しかし、銀行の審査では、最初に「借入目的」(銀行では資金使途と呼びます)を確認し、その借入目的次第では、その後の審査に進めなかったり、審査で確認されるポイントが変わるといったことが当然にあります。

 

銀行の融資審査では、資金使途は借入可否を左右する非常に重要な項目です。しかし、借入申込する企業や、個人事業主に、借入目的に対して、そんな認識を持っていないことが多いのが残念なところです。銀行に相談して、最初に説明する「借入目的・資金使途」で、つまずいてしまい、その時点で審査に通る見込みがなくなっていることすらあります。

 

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借入目的が重要な理由


なぜ、ビジネスローンやファクタリングと違い、銀行融資はそれほどに借入目的を重視するのでしょうか。最も大きな理由は、審査方法・審査内容の深さにあります。

 

ビジネスローンやファクタリングの場合、「審査スピード」が速いことが重要であり、定量化・自動化できる審査を重視します。そのため、決算書などの情報を用いて、「スコアリング」と呼ばれるような審査を行ったりします。スコアリング審査では、数値的な返済能力を評価することになりますので、定性的な情報はあまり重視しません。

 

 

それに対して、銀行の審査では、申込人となる企業や、個人事業主を「定性面」から良く理解して、事業を評価することを重視します。銀行の審査では、事業内容や、その融資で得たお金を使って、「何をするのか」、その結果、事業にどういった効果があるのかを確認するところから始めます。こういった調査・分析において、借入目的・資金使途は、その審査の方法を決めるポイントとなるのです。

 

銀行では、決算書や、担保など、数値上の返済能力があっても、借入目的・事業内容などの事業評価が良く無いと、審査に通過して借入することができません。担保があっても、お金を借入できないこともあります。

 

 

審査に通りやすい資金使途


実際に銀行融資を相談するにあたって、融資を受けやすい資金使途や、逆に、審査落ちしやすい資金使途についてご説明しましょう。もちろん、銀行に対する借入申込で、借入目的などの嘘は厳禁です。しかし、「説明の仕方」・「表現の仕方」で銀行に与える印象は大きく異なります。そのため、良い資金使途・悪い資金使途を知っておくことが重要です。

 

 

運転資金


銀行から融資を行いやすい資金使途とはどういったものでしょうか。最も一般的で、説明しやすいのは運転資金でしょう。運転資金とは、企業や、個人事業主において、商取引上発生する「手元必要資金」のことです。仕入販売であれば、先に購入(お金を払う)して、その後、販売して代金を回収するまで、資金負担が発生しますよね。こういった仕入から販売・回収までの資金負担のことを運転資金と呼びます。

 

運転資金を資金使途とする融資は、銀行の重要な役割であり、そのうえ、前向きな事業資金となることから、審査には良い印象を与えます。しかし、運転資金融資では、「金額規模」が確認されますので、知っておいた方が良いでしょう。つまり、「本当にそれだけの運転資金が必要?」かが審査・分析されるのです。

 

銀行内の審査では、事業に必要となる運転資金を、決算書や試算表の貸借対照表を用いて、「必要運転資金の額=売掛債権(受取手形+売掛金)+棚卸資産-支払債務(支払手形+買掛金)」で簡易的に計算します。この計算上の運転資金と、実際の借入申込額を比べて、過大な申込でないかを確認します。

 

運転資金を借入目的とする場合、申込金額+既存の運転資金借入の合計額が、上記の計算結果の範囲内かどうかを確認しましょう。もし超過するようなら、日次の資金繰りや、一時的な資金需要などから、運転資金規模の妥当性を説明する必要があります。

 

 

設備資金


2つ目の借入目的・資金使途は、設備資金です。設備資金とは、事業に使用する設備(機械や、不動産など)を購入することを借入目的とした資金です。設備資金は明確な借入目的があり、所要金額を説明しやすいですが、一方で、設備投資は金額規模が大きく、借入期間も長くなるため、銀行審査においては、その必要性を厳しく確認されます

 

つまり、「本当にそんな設備投資が必要ですか?」を確認されます。この問いに答えるためには、設備投資の借入目的と、その効果を意識して銀行に説明する必要があります。

 

<設備投資の目的>

目的

効果 説明内容
老朽化設備の交換・
リプレイス
現状維持 ・故障時の損失見込額
・返済資金
・代替手段
性能の良い設備への交換 生産効率などの向上 効率向上による利益への効果
新規設備の購入 売上・利益の拡大 売上拡大による利益の効果

 

 

設備投資の借入目的・効果、そして銀行に対する説明内容を大きく分けると、上記の3タイプになります。

老朽化した既存設備を交換することを資金使途とする場合、現状の生産を維持することが借入目的となります。この場合、既存設備が故障した時に、失われるであろう売上・利益を説明する必要があります。事業を継続できなくなるなら、現在の売上・利益の全てが、その対象となります。また、修理や、メンテナンスといった代替手段でなく、新たに購入を選択した理由を説明する必要もあります。

 

 

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新規投資は効果が重要


既存設備を能力の高いものに交換する場合、もしくは、新たな設備を導入することを借入目的とする場合、その効果を銀行審査に説明する必要があります。

つまり、銀行融資を受けるためには、設備投資したことで、新たに増加する売上・利益や、削減できる費用(増加する利益)が審査のポイントとなりますので、それに答えるための資料を準備して説明する必要があります。

銀行の審査では、設備投資の規模が、増加する利益に対して、妥当なものかという点が確認されます。増加する利益が100なのに、そのために200の設備投資をするとすれば、「損」ですし、銀行融資に対する返済も見込めません。

 

また、設備投資を借入目的とする場合、その設備投資の額が、事業規模に対して過大でないかも確認されます。過大な設備投資は、期待した効果が得られなかった時に、事業の存続を危険にさらしてしまいますので、銀行の融資審査でも受け入れられません。

 

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季節資金


季節資金とは、年間のうち特定の時期に需要が発生する資金使途です。例えば、半年に1回支払うことになる「賞与」資金や、季節性のある仕入などが該当します。季節性のある仕入とは、クリスマスや、正月、夏休みなど、特定の時期に売上が増加する事業で、その季節だけ運転資金が増加することに対応する銀行融資です。

 

こういった季節資金を借入目的とする場合、過去の事業の実績から、必要額や妥当性が確認しやすく、返済資金も売上から賄える可能性が高いため、比較的、銀行融資は受けやすくなります。

 

 

審査に通りにくい借入目的


次に、銀行の審査に通りにくい、「NG」な借入目的・資金使途をご説明します。

ここで取り上げる資金使途を借入目的として説明するには、注意が必要です。銀行審査では、この資金使途を聞いただけで、審査の難易度がかなり高くなります。例え、返済能力のある会社や、個人事業主であっても、銀行融資を受けられないこともあります。

 

 

本業と関係ない投資


融資審査に通りにくい借入目的の代表は「本業に関係の無い資金使途」です。

本業に関係ない資金使途とは、例えば、株式投資などの「財テク」と呼ばれるものもあれば、本業と関係ない事業への投資もあげられます。

本業で利益が出ていると、投資用マンションや、温泉旅館・観光ホテルなど、事業の多角化を図ろうとした設備投資が増えます。こういった多角化など、本業と関係無い資産購入を資金使途とする場合、銀行の審査は厳しくなります。本業でない事業への多角化は失敗することが多く、結果的に、投資資金が回収できなくなると本業に悪影響を与える可能性があります。そうなると、銀行融資も返済出来なくなるため、銀行も融資を行うことを敬遠します。

 

 

赤字資金


赤字資金を資金使途とする融資申込も危険です。赤字資金とは、本業が赤字であるために必要となる資金です。赤字の状況が続くと、徐々に資金繰りが悪化していきますので、その資金繰りを補填することを借入目的とするのが赤字資金の代表例です。

 

通常、運転資金は売上が拡大するにつれて増加していきます。売上拡大局面では、さらに仕入規模が増加したり、先払いする資金が増加するためです。一方で、売上が減少しているにもかかわらず、運転資金の追加借入が必要となるケースは、「赤字資金」の可能性が高くなります。

 

赤字資金を借入目的とする場合、銀行の融資審査は厳しくなります。赤字となっている原因が解決できていない場合、資金の流出が続きます。そのため、一旦借入して、資金需要を賄っても、時間の経過とともに、資金が減少して、さらに追加の借入が必要になります。こういった状況では、将来的な銀行の回収可能性は低くなりますので、銀行の融資審査には通りにくくなります。

 

赤字資金を借入目的とする場合、赤字を解消するための施策(事業計画など)を作り、実行する必要があります。黒字化への事業計画が客観的に納得できるものでなければ、銀行から融資を受けることは難しいでしょう。

 

 

時間的猶予をもらう


赤字資金が必要な場合、すぐに改善するための事業計画を作成して、実行することは難しいでしょう。こういった対応には時間がかかります。改善計画を作成したことがなければ、なおさら時間がかかります。

こういった時には、事業を継続するための赤字資金を申込し、事業を継続しながら、改善計画を作ることを銀行に相談しましょう。改善計画の作成を約束することで、一旦の赤字資金を埋めるための銀行融資に応じてもらえることがあります。

 

 

<赤字で借入出来ない時はこちらも参考>

 

 

納税資金


「銀行から融資を受けやすい借入目的」にあげた「季節資金」と良く似た資金使途に、納税資金があります。法人税や、消費税は、中間納付や、確定申告時に納付する必要があり、年に数回の資金需要が発生します。そのため、季節資金に良く似た性質を持ちます。

 

しかし、納税資金は季節資金と違い、銀行融資審査では、歓迎されない資金使途になります。

納税資金は、本来、その年度の利益や、仮受した消費税を納付するものでり、会社や、個人事業主に蓄積されているべき資金です。それにも関わらず、銀行から納税を資金使途とした借入が必要になるのは、資金繰りが悪く、実際には利益が出ていなかったり、税金の仮受を流出させてしまっている可能性があるためです。

さらに、納税資金は、それ自体が利益を生み出すわけではありませんので、銀行は融資しても返済原資が生まれるわけではありません。そのため、納税資金を資金使途とする銀行融資は、季節資金よりも、赤字資金に近いものとして判断されてしまいます。

 

 

資金使途違反に注意


ここまでの説明の通り、借入目的や、資金使途によって、銀行融資の借入しやすさは変わります。運転資金のように、借入しやすいものと、赤字資金や、本業外への投資など、借入しにくいものがあります。

 

しかし、だからといって資金使途違反は危険ですので、おこなってはいけません。

運転資金や、赤字資金であれば、資金使途を厳密に特定するわけではありませんが、設備資金は明確に資金使途を特定します。融資審査で見積もりや、契約書を提出することもあります。

 

まれに、融資審査の時より、設備投資の額が少なくなったからと言って、借入金額のうち、設備投資に使わず残った銀行融資を運転資金に流用される方がいます。しかし、これは契約違反ですので行ってはいけません。必要金額が減少した際は、自己申告して、その分の銀行融資を返金する必要があります。

 

黙って、借入申込時の資金使途以外に使用してしまうと、「資金使途違反」になります。「資金使途違反」が銀行にばれると、対象となった銀行融資全額について、一括返済を求められることもあります。

そのうえ、資金使途違反がばれないと思うのは間違いです。

銀行では、設備資金などの借入目的では、後日になってから、実際に設備を購入した領収証などの提出を求めることもあります。このタイミングで資金使途違反が判明するケースが少なくありません。

 

 

まとめ


銀行から融資を受けるにあたっては、借入目的・資金使途が非常に重要です。

ご自身の借入目的が、銀行の融資審査で、どのような印象を持たれるのか、さらに、その借入目的に応じた準備をしておかないと、審査に通過することは難しくなってしまいます。

 

借入目的・資金使途は、知って理解しておけば、対処できるものですので、こちらの内容を押さえて、銀行に融資相談するようにしましょう。

 

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